ローコストでも粗末な家になるとは限らない
安物買いの銭失い、安いものには訳があるなどの言葉がありますが、家造りに関しては必ずしも当てはまるわけではありません。確かに注文住宅を建てるときは、多くのこだわりを持つほどコストは上がっていきます。一方で多機能な注文住宅を建てても、いざ住んだら機能の多くが不要だったという話は少なくないです。ローコスト住宅とは、安くて粗末な住宅という意味ではありません。必要な設備にはお金をかけて、不要な設備にはお金をかけないという意味です。ローコスト住宅は住宅設計がシンプルなものが多く、住宅の維持と管理費用を抑えられるメリットもあります。住宅ローンから高額の借入れをして豪華な注文住宅を手に入れても、生活費を極限まで節約しなければいけない状況では快適な生活を実現するのは難しいでしょう。住宅設計をするときは、衣食住全体のバランスをよく考えたうえで決める必要があるわけです。
資金計画で無理をしないために
現在の収入が少し減ったとしても、住宅ローンの返済を続けられるような資金計画が適切です。ローンの支払いをしたら、貯金するお金がほとんど残らないという状態は好ましくありません。特に貯金が少ない場合は、毎月の返済額を圧縮していく必要があるでしょう。逆に毎月の返済額をできるだけ増やし、借入れ期間を圧縮して利息を減らしたいという場合は、まとまった貯金を確保しておくことがポイントです。いずれにしても貯金をすべて使い切ってしまうのは好ましくないため、貯金は最低でも給料の3か月分、できれば6か月~1年分くらいは用意しておきたいです。
3000万の家は土地の購入費を含めると平均より大幅に低い水準になります。理想よりも予算を抑える工夫が必要な価格帯となるでしょう。